日本人が英語を苦手とすることは、どうやら世界共通認識のようですね。
その理由のひとつとして日本語の言語学体系そのものがマイノリティともいわれていますが、それだけではなく、どうやら勉強法に理由があるようです。
事実、日本語と構造が似ている韓国語を話す韓国人は、日本人よりも英語がうまいとの評価があります。
この韓国人と日本人の英語力の差の「ナゾ」を解き明かすことで、私たち日本人も英語がどんどん上手になっていくことを期待したいですね!
韓国人は英語がうまいって本当?
過去の国際コミュニケーション英語能力テスト『TOEIC』のデータを見てみますと、日本は517点、韓国は676点と大きな開きがあります。
韓国は、今から20年頃前の2000年代前半から英語力が向上しているといわれ、数値はそれを裏付けています。
韓国では国が英語教育に力を入れています。日本もここ数年英語教育に力を入れはじめているようですが、韓国の英語教育に対する熱はそれ以上です。
その理由の一つとして、韓国は外需に頼る経済構造をしています。
主に輸出入に関してですが、こうしたグローバル環境こそが、必要性から韓国の英語教育のレベルの高さの理由の1つです。
必要に迫られた結果だったのですね。
そのため、現在の韓国では英語教育の占めるウエイトが大きいのです。
韓国人が英語をうまく話せるのは、そうした社会的背景があるからです。
韓国国内であっても、多くの企業がグローバル化へと進んでいますので、英語力のある社員を採用するのも当然といえるでしょう。
英語教育の導入時期
韓国では、1997年より小学3年生からの英語学習導入を始めました。
2008年には、小学校での英語学習を小学1年生へと引き下げられます。
その頃の日本では中学に上がってから初めて英語を学んでいました。
20年も前から実質6年もの差が生まれていたということですね
知識の吸収力が高い年齢からの英語学習というのも、意味が大きいですね。
日本でも2020年からは、小学3年生から学校で英語学習を始めることになりました。
今後、日本人の英語力も引き上げられていくことを願いたいものです。
韓国人は英語の発音もキレイ!
日本語は(”あいうえお”の)5つの母音と13の子音を主として成り立っています。
例外的な音素も含め、23個の音で成り立っています。
いっぽうで英語には、母音だけでも30近くあるのです。
日本人の私たちが英語の発音が聞き取れないと苦しむ理由は、まさにここにあります。日本語に存在しない発音を聞き取ろうとするのは大変なことですよね。
韓国語はどうかといいますと、基本母音が10種類、基本子音が14種類あります。
日本語とは比べものにならないほど、豊富な音で成り立っています。
ということは、韓国語は発音が命といわれる英語に大きなアドバンテージとなるわけです。
「韓国人は英語の発音もキレイ」といわれる、ゆえんですね。
比較されるとやはり悔しいですが、母国語の差という出発点からして差があるのです。
日本と韓国、英語勉強法の違い
韓国人の英語学習に対する姿勢は貪欲ともいえるほどです。
進学や就職、昇級へと直接つながるため必死なのです。
そんな韓国人の勉強法が同じくアジア圏に住み英語を第二言語として勉強する私たち日本人の参考になりそうですので、のいくつかを、ここでご紹介します。
韓国人は隙間時間を上手に利用する
韓国では、ビジネスマンであっても日々の鍛錬を欠かしません。
通勤時間はもちろんのこと、休憩中や食事をしながらでも英語を勉強する人も少なくないとか。
そんなちまちまとしたことなんてと、ばかにする事なかれ。
この隙間時間の勉強が地理も積もれば山となる!以外にも効果があるんです。
「まとまった時間ができてからやる」「落ち着いた場所をみつけてじっくり学習する」といった場合、その環境がなければなかなか勉強の時間を取ることができません。
脳は、ある程度のストレスをかけてこそ底力を発揮するものとも言われています。
毎日の小さな積み重ねが、実は相当量の学習量になるという事実もお忘れなく。
覚えたことは積極的にアウトプットする
覚えた単語、文法はすぐに、そして積極的に使うべきです。
スポーツでもイメージトレーニングというものがありますが、効果を発するのは実際に体を動かしてからです。
英語学習でも同じことがいえます。
覚えるだけではなく、アウトプットをしなくてはいけません。
アウトプットをするには、会話の場合は相手がいるのがベスト!
現代では、手軽に会話を楽しめるオンライン英会話を活用するというのが最適ですね。
知識を総動員して、とにかく英語で話せる機会を見つけるということが結果となります。
インプットしたらアウトプット!語学学習はこれにつきます。これなしには結果はでません。
オンライン学習
独学には限界があります。というのも言語というのはやりとりが生まれてこそのものだから。
かといって、英会話スクールに通うための時間がとれない。
そんな忙しい現代人ですが、「オンライン英会話」があるという環境に恵まれているとつくづく感じます。
ネット環境さえあれば、24時間いつでもどこでも、そこが英会話スクールとなるのです。
それも低料金。
私が高校生の頃は、ネイティブの先生から会話を学ぼうと思ったら1時間5000円が相場、それもオンラインの環境なんて便利なものはなかったので、片道1時間の距離を通っていました。交通費も片道1000円以上かかってましたね…。
今回の話題の韓国ですが、オンライン学習が盛んで多くの人が日本に先駆けて、この方法を取り入れてきました。
まとめ
韓国社会は英語ができるか否かで、進学や就職率が大きく左右されます。外需産業がメインの国なので、英語はなくてはならない「第2の言語」なのです。
韓国人の英語がうまい理由は、たんに頭がいい、言語学的に優れている、というだけではありません。必要だから身に付けるのです。生き残り作戦と言っても過言でないほどの競争社会で、熱心に英語に力を注いでいるわけです。
日本人でも、国際的に活躍している人は英語がきちんと話せます。
「どうせ日本人だから、勉強しても英語がうまくならない」などと卑下することなく、将来を見据えて、しっかり学んでいってほしいものです。英語は役に立つことはあっても、邪魔になることは決してありませんから。